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インターンシップ in 遠野

インターンシップ 遠野

MBA合格後の過ごし方第二弾として、インターンシップ in 遠野です!6月の20日間程度、岩手県遠野市でのSocial Impact系のインターンシップをすることになりました。今年から IESE Business School と遠野で活動を行なっている Renataさんというイタリア出身の女性がコラボして、IESEの生徒をインターン生として受け入れている。まだ IESE の生徒になったわけではないですが、IESE のインターン生と現地の日本人を繋ぐという名目で遠野へ行くことに。インターンに行く前は遠野市のMarketingやPromotionなどお手伝いするのかと思っていましたが、実際には現地でどぶろくというお酒を作っている方のお手伝いにかなりの時間を使いました。
インターンシップを通じて、今問題となっている地方の過疎化や高齢化、そしてどう地方を活性化させるのか等、自分が問題に思ったことや感じたことを2回に渡ってブログに書いていきたいと思います。まずはインターンシップで実際に行った活動について!

遠野観光の把握

遠野市の観光は何かと聞かれると、、あまりパッと思いつくもがないというのが正直な感想です。日本の田舎によくある自然・食べ物・古民家宿泊・固有の文化はありますが、インパクトのある何かというものは特にないかな〜。自然は山と田園風景、 食べ物は地元の野菜・山菜・お酒(ジンギスカンが有名ですがすべて輸入品)。古民家宿泊は市役所等が積極的に農家の人たちを巻き込んでいるので割と受け入れ先は多い印象で、昔の日本を感じられます。地元固有の文化としては遠野物語が有名で、これは柳田國男が明治43年に発表した遠野に伝わる逸話、伝承などを記した説話集です(物語にまつわる場所も観光スポットの一部)。

Next Commons Lab (NCL) / To-Know の活動

NCLとは、地域リソースに対する事業創出などを目的とした活動プラットフォームであり共同体です。主に都会で働く30歳前後の社会人がこの活動に参加して、まずは3年間国の補助金をもらいながら実際に地方で活動し(地域リソースの発掘と可視化、セクターを超えたパートナーシップ、その土地で起業、地域での拠点整備など)、地域の活性化に貢献しています。 遠野はNCL初めてのプロジェクトであり2年程度経過した今、その成果と課題が浮き彫りになってきていました。 一方、To-KnowはもともとNCLのメンバーだった方が方針の違いにより独立した団体で、インターンシップを企画してくれたイタリア出身のRenataさんもその一人。コンセプトとしては“地元の人々がすみたい町を作る、そうすれば自然と魅力的な町になり、人々(観光客含む)が集まってくる” 、地元の人々を巻き込こみながらメンバーのみなさんは試行錯誤して頑張っています。自分はTo-Knowの活動に取り組ませてもらいましたが、その魅力と難しさを感じました。この取り組みを通じて思うところが多くありましたので、次回の投稿では地方活性化と謳われている活動の問題点をまとめてみようと思います。

どぶろく作り

遠野市は”どぶろく”というお酒が有名です。簡単に日本酒との違いを説明すると、米からつくるというところは同じですが、どぶろくの場合は滓(かす)をこさないまま完成します。どぶろくを製造するには特別な免許が必要で、その基準を満たすのが結構大変なため生産量は日本酒に比べるとわずかです。
インターンシップではどぶろくを米から無農薬でつくりいわゆる6次産業(生産から販売まで一貫して手がけている産業)を行なっている佐々木要太郎さんのどぶろく作りをさせてもらいました。お酒を作っている蔵では非常に原始的な方法でお酒を製造していますが、要太郎さん自身どぶろく製造について何も知らなかった10年前から今日に至るまでのノウハウが詰まっており、本当に気持ちの入ったお酒なのだな〜と心から感心しました。また、どぶろく作りに欠かせないお米の栽培ですが、無農薬のため雑草取りも手で行っています。私もかなりの時間を田んぼで過ごしましたが、生産者の大変さを少しでも感じられて非常に良い経験となりました。この先も要太郎さんの事業は何かしらの形で関わっていき、世界に誇れる日本のお酒になって欲しいと思っています。

どぶろく製造中

どぶくろ完成品

田んぼで除草

インターンシップを通じて感じたこと

とにかく日本の地方が抱えている問題を目の当たりにできたことが大きな収穫でした。過疎化・高齢化が進んでおり、どの施設・イベントに行ってもお年寄りが大半を占めていて10代 ~ 30代くらいの世代はすっぽりと抜けている印象です。村の人も “最近は白服を着る機会はめっきり減り、黒服ばかり着ている”と呟いていました。。
そんな中、上記でも記載しましたがインターンを行なっているRenataさんのコンセプトは “地元の人々がすみたい町を作る、そうすれば自然と魅力的な町になり、人々(観光客含む)が集まってくる” なので、いまある資源を地元の人たちと魅力あるものにして、足りないものは補って行くスタンスです。地元の人たちと一緒にやっているので、信頼関係を一から築き上げていかなければならないので、本当に時間がかかります。一方で最近流行りのファンドなどは魅力ある観光資源だと思ったものに投資してアセットを作り町おこしをしている。スピード感は圧倒的に後者の方が早くお金になりやすい。ただこの場合、地元の人たちと外部協力者に距離が生まれやすく持続可能でなくなってしまう可能性もある。私も以前はファンド的な発想しか持っていなかったため、Renataさんが掲げるコンセプトも体感できて大変勉強になりました。この先、両者の活動が地域活性につながるか・人口を呼び戻すきっかけになるのか、結論は全くでませんでしたがこの先も日本が抱える問題なのできちんとフォローアップして行こうと思います。

全くまとまっておりませんが、、ひとまず1回目の投稿はこの辺までで!

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